FXの資金管理って重要なの?
資金管理の具体的なやり方が知りたい!
少額から稼ぎたい人の資金管理は?
このような疑問にお答えします。
FXの資金管理は、手法よりも大切になります!
理由は、資金管理と手法の組み合わせによって資産が破産したり、億越えしたりするからです。
資金管理のキホン「勝率、RR、期待値」を知っていますか❓
この記事では、資金管理が手法より大切な理由や基本原則、資金管理の種類、シミュレーションをしています。
後半では、資金管理だけでFXは勝てるか❓への回答や資金管理の手順、超便利な計算アプリも紹介してるので最後まで読んでくださいね!
FXの資金管理とは?手法より大切!
FXにおける資金管理とは、目標金額に向けてFX口座の資金を管理することです。
資金管理の方法を身につければ、トレードの損失額と利益額を把握できるため運用しやすくなります。
詳しく言うと、1回のトレードにおける損失額と利益額を額を決めてから毎回取引します。
FXの資金管理は手法よりも大切なので、必ず覚えて下さいね!
資金管理なしでFXは勝てない理由
資金管理ができないと、FXは勝ち続けることができません。
なぜならFXは、何回も取引することで利益を積み重ねていく投資であるためです。
例えば「勝率90%の手法」があったとしても、10回に1回は負ける計算ですよね?
元本100万円があり、全額かけてトレードしたら1番最初に負けて0円になることもあり得ます。
資金管理をしないFXは、ギャンブルと一緒です!
【重要】FX資金管理の基本原則
資金管理の重要性がお分かりいただけたと思います。
次は、FXの資金管理で大切な基本原則の解説です。
大数の法則
大数の法則とは、回数が増えるほど一定の値に近づく法則です。
コインを投げて裏と表が出る数は、回数を増やせば増やすほど2分の1に近づきます。
FXも同じように取引回数を重ねて、長い目で見ることが大切なんだ。
勝率が80%の手法でも、20回トレードして最初に4連敗することもあります。
連敗した時でも、元本が大きく減らない資金管理が必要です!
勝率とは、全体のトレード回数の中で、勝ったトレードの割合です。
勝率
100回トレードして、50回勝った場合の勝率は50%、75回勝ったら75%になります。
【勝率の計算式】
勝率=勝ったトレードの回数÷全体のトレード数×100
リスクリワードレシオ
リスクリワードレシオとは、1回の取引におけるリスク(損失)と、リワード(利益)の比率(レシオ)を指します。
1回の取引で損失リスクに対して、どれくらい利益が見込めるかを示すものです。
例えばリスクが1で、得られるリワードが2なら、リスクリワード=1:2になります。
かけ金が1万円ならリスクは1万円で、リワードは2万円ね。
負けたら5万円、勝っても5万円を得る場合、リスクリワードは1:1と表します。
期待値
期待値とは1回の取引で発生する利益の平均値を指し、FXでの計算式は次の通りです。
期待値= 勝率×利益 -負率×損失
例えば勝率50%で、リスクリワードが1:2の時に期待値は1になります。
50% × 2-50% × 1 = 1
かけ金を1万円、勝率50%、リスクリワードが1:2とすれば、次のような計算で期待値は5,000円です。
50%(勝率)×2万円(利益)-50%(負率)×1万円(損失)= 5,000円(期待値)
期待値が5,000円とは、トレードする度に5,000円が増えることを指します。
資産が増えるか減るかの分かれ道
自分の資産が2倍になるか、ゼロになるかの目安を知りたいかい?
この章では、資金の増え方と減り方について重要な法則を解説します。
バルサラの破産確率
バルサラの破産確率とは、資金がなくなる可能性を確認できる一覧表です。
リスクリワードと勝率から、破産する(資金が0になる)パーセンテージを計算しています。
上の図は、かけ金を5%にした際の破産確率を表した一覧表です。
リスクリワード(損益率)が1で、勝率が55%の時でも破産する確率は1.8%あります。
理由は、かけ金が高いと連敗して大きく資金を減らす可能性があるためです!
モンテカルロカジノの例
1913年モナコのモンテカルロカジノのルーレットゲームにて、26回連続でボールが黒に入った出来事がありました。
ルーレットは赤と黒の2択なので、ボールが黒に入る確率は常に50%になります。
26回続くのは6660万回に1回の確率で、あり得ないと思うことも起こり得るのが現実です。
72の法則
72の法則とは、複利運用する上で資産が2倍になる年数を表す式です。
72 ÷ 金利(%)= 投資期間(年数)
上の式をFXに応用すれば、元本を2倍にするトレード回数を算出できます。
例えば1回のトレードで4%の利益を毎回得られれば、18回の取引で元本が2倍になります。
72 ÷ 4%(トレード利益)= 18(回)
何回トレードすれば元本が2倍になるかの目安にしてね。
覚えておきたい資金管理の種類
ここからは、具体的な資金管理の種類を説明していきます。
初心者は、まず固定2%ルールから試してみてくださいね。
王道!固定2%ルール
固定2%ルールとは、トレード1回の損失を毎回元本の2%にする資金管理法です。
口座資金が100万円の時、トレード1回の損失を2万円に抑えれば98万円が残りますよね?
次のトレードのかけ金は98万円に2%をかけて、19,600円です。
口座残高に合わせてかけ金を決めるため、損失リスクを限定しながらトレードできる優れた資金管理方法です。
マーチンゲール法
マーチンゲール法は、負ければかけ金を2倍にする資金管理法です。
例えば最初のかけ金を1万円にして負けた場合、次のトレードでは2倍の2万円を賭けます。
また負ければ更に2倍の4万円をかけ金にして、それでも負ければ3連敗で7万円を失うことになります。
次の勝負も2倍の8万円をかけて、もし勝てば損失が7万円に対し8万円を勝ったので、1万円の利益になるわけです。
これを繰り返せば理屈上は負けない方法ですが、連敗すれば大損するのでリスクと向き合った取り組み方が必要です。
パーレイ法
パーレイ法とは、勝った時にかけ金を2倍にする資金管理法で、逆マーチンゲール法とも言われます。
例えば最初に1万円をかけて買った場合、次のトレードでは2万をかけます。
勝てば、かけ金を更に上げて4万円という感じで進めます。
途中で負けたら勝った分が全てなくなるため、3連勝で1回リセットしてかけ金を小さくするなどの工夫をしましょう。
スライド法
スライド法とは、負ければ損失額を少しずつ増やしていき、勝てば減らしていく資金管理法です。
例えばスライド法の倍率を1.1倍として、最初のかけ金を1万円にした時は次のようなかけ金になります。
負けたら次のトレードは1つ右へスライドしたかけ金にし、勝てば逆に左へスライドしたかけ金にします。
特徴はマーチンゲール法よりもリスクを抑えられる点です。
意外!資金管理と手法をシミュレーション
資金管理と手法の組み合わせを見ていきましょう。
当ブログでは、資金管理別に500回トレードを繰り返した結果を算出しています。
資金管理を本格的に研究しているのです!
資金管理3%の時
まずは資金管理が3%固定法で、元本が10万円の500回トレードした場合を見ていきましょう。
3%とは元本に対して1回のトレード損失が3%を指しており、10万円の元本なら3千円の損失です。
50% | 60% | |
---|---|---|
1.0 | 100,000 | 1,602,800 |
1.1 | 168,990 | 3,851,170 |
1.2 | 351,460 | 9,194,300 |
1.3 | 727,890 | 21,912,170 |
1.4 | 1,491,260 | 51,973,600 |
1.5 | 3,066,350 | 123,103,250 |
※勝率60%は連続で負け4回・勝ち6回
スプレッドやスリッページは考慮してないため、勝率が50%でRRが1.0の場合は、さらに低くなります。
資金管理5%の時
続いて資金管理が5%固定法で、元本が10万円の500回トレード後の結果を以下に示します。
50% | 60% | |
---|---|---|
1.0 | 100,000 | 7,935,900 |
1.1 | 183,790 | 33,150,780 |
1.2 | 603,580 | 137,195,540 |
1.3 | 1,957,120 | 560,405,670 |
1.4 | 6,290,000 | 2,289,463,900 |
1.5 | 20,176,250 | 9,271,442,850 |
※勝率60%は連続で負け4回・勝ち6回
※勝率70%は連続で負け4回・勝ち7回
5%でもかけ金としては多いと言えますが、元本が少額でゼロになっても良いなら許容範囲でしょう。
資金管理10%の時
さらに資金管理が10%固定法で、元本が10万円の500回トレードした場合を見ていきましょう。
50% | 60% | |
---|---|---|
1.0 | 100,000 | 185,177,500 |
1.1 | 111,000 | 2,789,603,070 |
1.2 | 812,660 | 41,184,335,220 |
1.3 | 7,518,090 | 590,810,180,900 |
1.4 | 68,149,300 | 8,313,494,752,680 |
1.5 | 603,686,650 | 114,482,346,471,050 |
※勝率60%は連続で負け4回・勝ち6回
勝率が60%、RRが1.0では500回トレード後には1億8千万円になっていますが、バルサラの破産確率は1.7%はあります。
かけ金10%は、元本の10分の1を一気にかけるので大き過ぎるんだ。
リスクを冒してでも早く増やしたい人には有効なので、自分のスタイルに沿って選んでくださいね。
資金管理20%の時
さらに資金管理が20%固定法で、元本が10万円の500回トレード後の結果を以下に示します。
50% | 60% | |
---|---|---|
1.0 | 100,000 | 2,355,004,800 |
1.1 | 122,000 | 335,269,047,670 |
1.2 | 124,000 | 44,219,446,644,180 |
1.3 | 916,060 | 5,355,485,993,540,290 |
1.4 | 46,963,600 | 604,629,522,374,144,000 |
1.5 | 2,263,861,750 | 63,241,910,289,809,800,000 |
※勝率60%は連続で負け4回・勝ち6回
かけ金20%はバルサラの破産確率が高いので要注意です。
勝率が60%、RRが1.0でバルサラの破産確率は19.8%もあります。
とにかくリスクが高いことを念頭に置いてトレードしましょう。
かけ金5%で億超えの資金管理!?
トレードのかけ金が5%で、勝率50%、リスクリワードが1.0でも10万円から億超えする資金管理法を知っていますか?
それはスライド法よ!!
次のように10万円から500回トレードすれば60億の結果になります。
ただし、この結果は理想的に勝ち負けを交互に繰り返した場合のみです。
もし勝ち負けがランダムの場合、78回目のトレードで0円になったり、212回目、164回目で0円になったりと安定しません。
このように資金管理はそれ単体では機能せず、手法や自分のトレードの特徴と密接に関わっているんです!
FXは資金管理だけで勝てるのか?
FXは資金管理だけでは勝てません。
理由は前述の通り、FXにおける手法や自分のトレード傾向が違うと、適した資金管理方法が変わってくるからです。
元本の大きさや、目標金額を達成するまでの期間によっても変わってきます。
初心者はまず%固定法を使って、最小限の損失で自分のトレードの特徴をつかむことから始めましょう。
自分に合った資金管理を選べば、少額から億越えも夢ではありませんよ!
資金管理トレードの手順5ステップ
資金管理を組み込んだ実際のトレード手順を5ステップで紹介します。
使う資金管理法を決定する
まずは自分の使う資金管理法を決めましょう。
【資金管理の種類】
・%固定法
・マーチンゲール法
・パーレイ法
・スライド法
リスクを負ってでも少額から最短で大きく稼ぎたいなら、マーチンゲール法とパーレイ法のハイブリットをおすすめします。
損切りとエントリーラインの把握
続いて損切の位置とエントリーラインを把握します。
次で算出する損失額のために、何pipsあるかを確認しましょう。
pipsとポイント
MT4・MT5やTradingviewに記載されている数字は10pointで1pipsなので注意してくださいね!
MT4の真ん中の数値が200なので20pipsの意味です!
Tradingviewで0.200なら20pips(200ポイント)になります。
損失額を計算する
続いて次の式と一覧表から、損失額を計算します。
ロット数 × pips × 基準通貨レート
国内FXの1ロットは1万通貨、海外FXは1ロット10万通貨になります。
例えばUSDJPYが1ドル150円で10pips、0.1ロットの海外FXであれば、次のように1,500円です。
150.000(円)× 0.0010(pips)× 10,000(通貨)= 1,500円
1ドル=150円のロット数とpipsの海外FXにおける一覧表は次の通りです。
取引数量 | 1pips | 10pips | 100pips |
---|---|---|---|
1,000通貨 | 15円 | 150円 | 1,500円 |
1万通貨 | 150円 | 1,500円 | 15,000円 |
10万通貨 | 1,500円 | 15,000円 | 150,000円 |
0が多くて覚えられない場合は、海外FXで0.01ロットの10pipsは約150円と覚えておけば大丈夫です!
利確ラインを決める
続いて利確ラインを決めて、リスクリワード(RR)と利益額を算出します。
初級者であれば、RRは1.1~1.3から始めるのがベストです。
利益額は前述の計算でも出せますが、RRから大まかに計算できますよ。
例えば損失額が1,000円で、RRが1.5であれば利益額は1,500円ほどです。
注文オーダーを出す
ここまで決まれば、注文を出してOKです。
注文方法は成行注文よりも指値や逆指値注文の方が、スプレッド・スリッページが発生しにくいのでおすすめです。
秒で解決!資金管理のロット計算ツール
ロット計算するのが大変だな。
Tradingviewなら数クリックでできるわ。
Tradingviewのインジケーターにある「Forex Position Size Calculator」は、数値を入力すれば自動で金額を算出してくれます。
次のようにAccount currency(証拠金の通貨)、Account size(口座の金額)、Risk[%](かけ金)、Stoploss(損切幅)を入力すれば、ロットサイズが計算されます。
海外FXの1Lot = 10万通貨に対応しているので、国内FX会社を使ってる人は10分の1で計算してくださいね。
優秀なFXの資金管理アプリ
他にもFXの資金管理に便利なアプリがありますよ。
- FX Lot Size Calculator
- RuinRisk
※どちらもiphoneのみで有料になります。
FX Lot Size Calculator
FX Lot Size Calculatorは、損失額を計算するアプリです。
次のようにStop-Loss(損切幅)、Risk Ratio[%](かけ金)などを入力するとLot sizeと損失額を算出してくれます。
海外FXのロットを基準にしており、ロット計算アプリの中では1番優秀だと思います。
Tradingviewを使ってない方は、ぜひ使ってみてくださいね。
RuinRisk
RuinRiskは、バルサラの破産確率を瞬時に出してくれるアプリです。
現状のトレード成績を入れれば、次のように大きな画面で破産確率を表示します。
破産確率を調べるのが面倒な方は、使ってみても良いでしょう。
FXの資金管理が学べる本
FXの資金管理を基本から学びたい人向けの本がこちらです。
特に3章ではサラリーマンや専業主婦など、ケース別に資金管理のシミュレーションがされていて分かりやすくなっています。
・証拠金
・レバレッジ
・プロフィットファクター
上記の言葉が分からない時は、本を買って学んでみてくださいね。
まとめ
FXの資金管理について特徴や基本原則、勝てない理由を解説しました。
最後に内容のおさらいです。
- FXの資金管理とは1回のトレードにおける損益額を管理すること
- 資金管理しないFXはギャンブルと一緒で勝ち続けられない
- 資金管理の種類は大きく4種類で、初心者には2%ルールが良い
- FXは資金管理だけでは勝てず、手法と1セットで考える
- 資金管理のロット計算ツールにはTradingviewのインジケーターが便利
FXで資金管理しないと、遅かれ早かれ破産します!
一方でリスクをとって勝負すれば、大きく稼げるのも事実です💯
この記事で紹介した資金管理法と、あなたの手法を組み合わせて理想的なトレードスタイルを確立してくださいね!
FXがギャンブルにならないように、資金管理を徹底しましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
です☆